ポジティブ・キャンペーン、はじめます

先日何人かの人と話しているときに、ふと感じたことがあります。

 

それは

「環境とか社会の話は、基本的にネガティブ・キャンペーンだなぁ」

ということ。

 

 

ネガティブ・キャンペーン(Negative campaigning)とは、誹謗中傷により対立候補をおとしめる選挙戦術の一つ。略称はネガキャン。選挙に限らず、特定の人物・団体を貶めて別の人物・団体に利益をもたらす行為を指すようにもなった。

出典 wikipedia ネガティブ・キャンペーン より

 

 

政治の世界で言えば、自分の政策の魅力を語るよりも他候補のいまいちなところを語る、そんな感じです。それはそれで一定の効果があるし、必ずしも悪いことではないと思います。

 

 

でもネガティブ・キャンペーンも度を超したり、お互いネガティブ・キャンペーンの応酬になると、まともな感性をもった人は情報の発信者自体に反感を感じたり、その議論自体から距離を取るようになります。

 

 

簡単に言ってしまえば、ネガティブ・キャンペーンは「相手の信用を失わせることで、自分を相対的に高めることを目的としている」のだけど、そんなことばっかりしている人たちっていまいちだと思っちゃうし、そんな人たちが語っている内容からは耳をそむけたくなる。これって人としてわりと普通の反応だと思うんです。

 

 

僕は最近SDGsに関する仕事が多くて、必然的に環境とか社会についてのトピックに触れることが増えています。そこで感じたのはネガティブな内容、トークは本当によく話されるけれど、ポジティブな話って本当に伝わらないんだなぁ、ということです。

 

例えば「コンビニ弁当にはやばい農薬がたくさん入っていて、作っている本人は食べない」とか「A社はこんなに環境に悪いことをやっている」みたいな情報はSNSでもすぐ拡散します。

だけどトヨタ自動車が環境チャレンジ2050という、壮大なビジョンを打ち出したことを知っている人は本当に少ない。(例えば2050年には車の製造~廃棄の全工程でのCO2排出量をゼロにする、などとんでもないことを言っています)

 

そして、そういうすごいチャレンジがあることはあんまり耳に入ってこないから、ネガティブな世界がどんどん再生産されていきます。

 

 

極端にいえば、悪い情報や不安は野火のように拡がり、すてきな取り組みは存在すら知られない。

 

 

特に従来の「消費者運動」と呼ばれるものの多くはそうだったと僕は思います。そう、基本的な行動パターンがネガティブ・キャンペーン(笑)

 

なんと残念な。。。。

 

きっとホントの願いは「もっと素敵な世の中にしたい」というところからの行動なのだとは思うのだけど、それを「気に入らない相手にダメージを負わせる」という戦略でしか表現できないとしたら、それは(瞬間的に力を持つことはあるにせよ)長く続く社会変革のパワーにはならないのは当然です。

 

普通の感性をもった人からすれば「まったく楽しくない」し「なんか怖い」し「別に関心ない」になりやすい。

 

このあたり、ファンドレイジングで有名なジャパンギビング代表理事の佐藤大吾さんのインタビューがすごく的確なので、ご紹介します。

どのような映像を流したらいいか迷われるかもしれませんので、まず基本的な話をします。ジャパンギビングでも、建物写真より人物写真のほうが、より多くの共感と寄付を集めています。そして人物写真の中でも、泣いている子どもの映像や、悲惨さを伝えるショッキングな写真は多くの人の衝動を一瞬で喚起するため、短期間で寄付を集めることに適しています。

ただし、持続しません。多くの人は見たくないものから遠ざかる傾向があるからです。その意味では、長期的に寄付を集めるためには、笑顔の子どもの映像などハッピーな雰囲気、人が思わず微笑んでしまうコンテンツのほうが共感持を続性する上で重要だと言えます。

出典 パパ、スーパー戦隊は仕事なの?「スーパー戦隊と資金調達」

ネガティブ・キャンペーンも有効で必要な手法だと思います。でもそればかりになると辟易としてくるし何より、ネガティブな言葉が表現するものは、長く多くの人が進んでいく道しるべにはなりえない。僕はそんな風に思います。そして僕自身はネガティブ・キャンペーンよりも「素敵で応援したくなって楽しくなるような取り組みをもっと広めていく」=ポジティブ・キャンペーンにフォーカスしたいと思っています。

だから本ブログでも「ポジティブ・キャンペーン」というタグを作ってみました。特にビジネス分野での「素敵で応援したくなって楽しくなるような取り組み」の情報がありましたら、ぜひ教えてください。

 

例えば先のトヨタ自動車の例でもやりたいのですが、ポジティブ・キャンペーンで取り上げた事例をもっと詳しく理解するために勉強会を開催しても面白いでしょう。そしてそうした理解活動は必ずトヨタ自動車の取り組みを下支えするはずです。そんな動きが繰り返されれば、企業と購買者の関係性は”信頼”とか”共創”という感じになっていくと思います。そんな世界では企業活動=社会善=利益がどんどん実現されていでしょう。

 

 

またそんな事例に勇気をもらって、今度は別の人が新しいアクションを創造していく。ポジティブ・キャンペーンを起点にすることでさらに「アクション」「プロトタイピング」「コミュニケーション」の連鎖が生まれていきます。

 

僕らの社会はそれができるくらいには成熟してきているし、豊かだと思います。
ぜひ「ポジティブ・キャンペーン」ご一緒しましょう!

(ポジティブ・キャンペーンのライターさんも募集しています)

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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